楕円球とメスと焼酎と

アクセスカウンタ

zoom RSS 1月25日 アトピー性皮膚炎(AD)  その1

<<   作成日時 : 2008/01/25 21:47   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 私は、外科医になって今年で16年目になりますが、専門外の領域であるアトピー性皮膚炎(AD)には幼少時より長年さいなまれてきました。いつ頃からか忘れましたが、物心ついてからずっとの様な気がします。しかし、現在はまあ治っています。巷で時々見かけるAD患者さんの中には、かなり症状がひどい方からごく軽い方まで様々ですが、私の場合はベースとしては中等度だったように思います。最もひどい時期は重度といえるような状態にもなりました。治療に関しても、あれもこれもということはありませんが、いくつかは試してみました。そして現在は鎮静化し、年もとりましたので、同世代の人たちもさほど若々しい皮膚をしているわけではないので、自分だけが皮膚トラブルを抱えているような印象は全くありません。周囲の人たちと同等です。ですから、現在の日常生活は、ADがひどかった頃から考えると、快適です。多くの方々はこれが当たり前なんだなーと思ったりします。ただ、ややドライスキンであることは変わらず、平均値からすると、トラブルを起こしやすく、きれいな肌ということはないのですが、とても大きくマイナスな状態から挽回していますので、ありがたみが感じられます。
 私は皮膚科医ではありませんので、専門外なのですが、医師になる以前から一体どのような仕組みを持った病気なのかを常に考えに考えて生きておりましたので、大げさに言うとこの病気に関する「理論」のようなものも持っています。素人と本当のプロ(皮膚科医や小児科医、アレルギー科医など)の中間よりはだいぶプロ側なんじゃないかと思っています。私の専門領域のひとつは消化器系を中心とした癌の治療ですが、多くの「専門家」・「大家」・「権威」などと呼ばれる方たちが何人もおられます。とても発言力があり、尊敬を集めていますが、ご存知のように多くの癌は治ってはおりません。成績は伸びたかも知れませんが、それは治ったという意味ではなく、生存期間が延びたという場合がほとんどです。一部にはこれまで治らなかったものが本当に治癒に至るようになった事例もなくはないですが。「権威」である医師たちの中には、本当に立派な人もいますが、いつの間にか謙虚さを失って、本来の医療の目的である患者の健康状態の向上を忘れている人も多く見られます。ADも癌も、治療は発展途上です。謙虚な視点を持って治療に望むことが必要です。
 ADはどんな病気か?いわゆるアレルギーではありません(湿疹の場での細胞・生化学的には同様の仕組みを持っていますが)。アレルギーは特定の物質(アレルゲン)に触れたときに起こる反応です。私の幼少時にはAD自体が病名は既にあったものの、あまり認知されておらず、ただ「皮膚病」とか「湿疹」とかいわれていました。アレルギーとの違いもあまりはっきりされておらず、「アレルギー体質」と思われ、何かの予防注射を受けられなかったこともあります。子供の頃の私はこの病気のおかげでいろんなことを考えました。湿疹とケガはどう違うんだろう?ケガにはかさぶたが出来てやがて治ってゆく。自分の湿疹はなかなか治らないけど、ひどい時と軽い時とがある。ケガは少し深いと膿んだりするけど湿疹はこれだけ広い範囲にあるのにほとんど膿んだりすることはない。湿疹は膿んでないけど赤みが強くて腫れぼったくてかゆい。同じ程度のキズでも、ケガの場合と湿疹の引っかき傷の場合では治るスピードが違う・・・などなど。幼いながらにいろいろと考えたのです。(つづく)

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
1月25日 アトピー性皮膚炎(AD)  その1 楕円球とメスと焼酎と/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる